健康食品として人気のあるローヤルゼリーは生、乾燥、調製の三つのタイプがあります。
採取した後、ほとんど手を加えることなく出荷される生タイプはローヤルゼリーの持つ栄養をそのまま摂ることができるというメリットがあります。
ローヤルゼリーはミツバチにより合成、分泌される物質で、はちみつとは成分も味も全く異なる食品です。
ローヤルゼリーは数万匹ものミツバチのコロニーの中の、たった一匹の女王バチのための特別な食事で、
女王バチはその生涯を通してローヤルゼリーを食べ続け、日に1500個以上もの卵を生み、ミツバチのコロニーの存続に貢献します。
ローヤルゼリーはミツバチの社会を存続させるために不可欠なものです。
女王バチといっても、遺伝的には働きバチと変わりがありません。
しかしローヤルゼリーを食べることにより、その体の大きさは働きバチの2~3倍、寿命は20~40倍の長さになります。
ローヤルゼリーについてはまだ解明されていない部分があり、ローヤルゼリーに含まれるなんらかの成分が、女王バチと働きバチの体の大きさや寿命の長さの違いに作用していると考えられ、現在も研究がすすめられています。
ミツバチの巣の中の、王台と呼ばれる特別な部屋にローヤルゼリーは蓄えられます。
王台に産みつけられた幼虫がローヤルゼリーを食べ、将来の女王バチになります。
生ローヤルゼリーは、養蜂場で人工的に作られた王台に孵化したばかりの幼虫を入れ、働きバチにローヤルゼリーを作らせ、72時間以内に採取されたものです。
採取されるとすみやかに不純物をろ過し、瓶詰めされます。
生ローヤルゼリーのメリットは、 乾燥、調整タイプに比べ、栄養面で最も優れている点にあります。
生は鮮度が高く、ローヤルゼリーの栄養価を損なうことなく、すべてそのまま摂取することができます。
3-1.生ローヤルゼリーの栄養成分は?
アミノ酸はたんぱく質を構成する最小単位です。
ローヤルゼリーはアミノ酸の中で、体内では合成されず食品から摂取しなければならない必須アミノ酸9種類と、体内で合成可能な非必須アミノ酸15種類を含んでいます。
ビタミン類は水溶性のビタミンB群をはじめ、ビタミン様作用物質のイノシトール、神経伝達物質のアセチルコリン、鉄、カルシウム、亜鉛などの豊富なミネラルを含みます。
また自然界ではローヤルゼリーにのみ含まれている10-ヒドロキシ-2-デセン酸(通称デセン酸)と補助素のひとつであるビオプテリンを含みます。
デセン酸はローヤルゼリーの柱となる成分で、生のローヤルゼリーはデセン酸の含有量が1.40%以上であるものと社団法人全国ローヤルゼリー公正取引協議会では定めています。
3-2.デセン酸の働き
デセン酸は自律神経を整え、更年期障害の諸症状の緩和や血糖値の安定、免疫力向上、コレステロール値の低下、血行促進、美肌効果などの多くの効能が認められています。
3-3.生ローヤルゼリーの味
生のローヤルゼリーの味は、デセン酸の影響で独特の酸味と刺激があります。
酸味や刺激が強いほど、デセン酸の含有量も多くなっています。生ローヤルゼリーには、はちみつのような甘味はありません。
生のローヤルゼリーは栄養価が最も高いというメリットがある反面、生ゆえに酸化しやすく、日に日に品質が低下するというデメリットがあります。
冷蔵または冷凍で保存し、極力早く使い切るようにしないと、せっかくの生ローヤルゼリーを無駄にしてしまうことになります。
メリットとデメリットの両方を考慮して、自分に合ったタイプのローヤルゼリーを選ぶとよいでしょう。
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