ローヤルゼリー関連の商品を探していると「ローヤルゼリー」と「ロイヤルゼリー」という2種類の表記があることに気付きます。
「ローヤルゼリー」と「ロイヤルゼリー」には何か違いがあるのでしょうか?
結論から言えば、この2つは同じものを指す言葉であり、単なる表記の違いに過ぎません。
ではなぜ2つの呼び方があるのか、どちらがより一般的な表現なのか、ご紹介しましょう。
いつから「ローヤルゼリー」や「ロイヤルゼリー」という呼び名が定着したのか、正確にはわかりません。
幕末から明治時代にかけて、日本は長い鎖国の時代に幕を閉じて近代化を果たし、多くの外来語がそのままの形で入ってくるようになります。
特に明治時代になるとアメリカやドイツなどから多くの言葉が入ってきました。
ローヤルゼリーについての情報も、この頃、言葉と一緒に日本に入ってきたと考えられます。
ローヤルゼリーが日本の文献に初めて現れたのは、1889年(明治22年)に玉利喜蔵という学者が書いた『養蜂改良説』です。
『養蜂改良説』では「王家の舐物」という訳語で紹介されており、まだローヤルゼリーという呼び名ではありませんでした。
この後、次第に英語の発音で呼ばれるようになったのです。
ローヤルゼリーは英語では“royal jelly”と綴ります。“royal”は「国王の、王族の、王室の」などの意味があり、「ロォィアル」のように発音します。
(ちなみに、フランス語でも同じ意味で同じ綴りの単語があります。フランス語では「ロワイヤル」と発音します。)
実際の英語の発音に沿って、ロォィアルゼリーとカタカナで表記しても、わかりにくく親しみづらいため、より日本語の音に近く、日本人でも発音しやすい「ローヤルゼリー」「ロイヤルゼリー」などといった表記になったのでしょう。
「一般社団法人全国ローヤルゼリー公正取引協議会」によって1979年(昭和54年)に認定された「ローヤルゼリーの表示に関する公正競争規約」がローヤルゼリー業界全体の規範となっていることから、「ローヤルゼリー」と呼ぶことが多いようです。
とはいえ「ロイヤルゼリー」と呼んでも間違いではありません。
「ロイヤルゼリー」という呼び方を採用している商品も存在しています。
どちらかといえば「ローヤルゼリー」という表現のほうが広く用いられていますが、「ローヤルゼリー」も「ロイヤルゼリー」も同一です。
「ロイヤルゼリー」と書いてあるからといって「思っているのと違う商品が届くのでは?」と不安になる必要はありません。
ローヤルゼリーを選ぶとき、ついつい商品名やパッケージに目が行きがちですが、努めて品質や成分にこだわりましょう。
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